資産運用の「複利」ってなんであんなに大事っていわれるの?
「資産運用は複利が大事」――そんな言葉、投資系の動画や本で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。筆者も最初にこの言葉を聞いたとき、「はいはい、複利ね」と軽く流していました。ところが実際に数字を並べてみると、その効果の大きさに思わず「え、そんなに違うの?」と声が出てしまったのを覚えています。今回は、なんとなく分かった気になっていた「複利」について、できるだけかみ砕いて整理してみたいと思います。
複利とはそもそも何なのか
複利とは、運用で得た利益をそのまま元本に組み入れて、次の運用に回す仕組みのことです。反対に、利益を都度受け取って元本を増やさない方式は単利と呼ばれます。たとえば100万円を年利5%で運用した場合、単利であれば毎年5万円ずつしか増えませんが、複利であれば2年目は105万円に対して5%、3年目は110万2,500円に対して5%……というように、雪だるま式に増えていきます。10年、20年という長い時間軸で見ると、この差はかなり大きなものになります。
たとえば同じ100万円を20年間、年利5%で運用し続けたと仮定すると、単利ではおよそ200万円にしかならない計算ですが、複利であればおよそ265万円まで増える計算になります。差はおよそ65万円――決して小さな金額ではありません。もちろんこれはあくまで一定の利率が続いたと仮定した単純計算であり、実際の相場では利率が変動することも珍しくありませんが、「時間をかけるほど差が開きやすい」という複利の性質を知っておくだけでも、運用への向き合い方は変わってくるはずです。
資産運用の世界で「時間を味方につける」とよく言われるのは、まさにこの複利の効果を最大限に活かすためです。逆に言えば、短期間でやめてしまうと複利の恩恵はほとんど受けられないということでもあります。
30代・独身OLの場合
都内で働く30代のAさんは、毎月3万円をコツコツと積立で運用に回しています。最初の数年は「本当に増えているのか実感がわかない」と半信半疑だったそうですが、5年目を過ぎたあたりから運用益が目に見えて増え始め、「複利ってこういうことか」と実感したと話していました。焦らずコツコツ続けたことが功を奏した例と言えそうです。
50代・会社員の場合
一方、50代のBさんは「もっと早く始めていればよかった」と少し悔しそうに振り返ります。定年まで残り時間が限られている中で複利効果を得るには、運用額を増やすか、運用期間を工夫するかの選択が必要になり、若い頃に始めた人よりも戦略を練る必要が出てきます。始める年齢によって考え方が変わってくるのも、資産運用の面白いところです。
40代・自営業の場合
自営業のCさんは、月によって収入の変動が大きいため、余裕のある月は多めに、厳しい月は少額だけ積立に回すというスタイルを続けているそうです。「毎月同じ金額でなくても、続けること自体が複利効果につながる」と話しており、無理のないペースを保つことの大切さを教えてくれる例と言えそうです。収入が不安定な自営業だからこそ、あらかじめ「最低これだけは積み立てる」という下限額を決めておくと、月ごとの波に振り回されにくくなるとも話していました。
複利を活かすために確認しておきたいチェックリスト
- 利益を自動的に再投資できる仕組みになっているか
- 短期間で解約・引き出しをしてしまう予定はないか
- 運用にかかる手数料が複利効果を目減りさせていないか
- 自分なりの運用目標(いつまでにいくら)を設定できているか
- 定期的に運用状況を振り返る習慣を持てているか
- 収入が変動する場合、無理のない下限額を決められているか
ポートフォリオの一部として海外FXを考える人も
複利効果を狙う運用先として、投資信託や株式を思い浮かべる方が多いと思いますが、最近ではポートフォリオの一部に海外FXやCFDを組み込んで、資金効率を意識する人も増えてきているようです。海外FXは相場環境によって損益の振れ幅が早く動く商品です。そのため、複利運用のようにじっくり腰を据える資産と、短期的に値動きを見ながら対応する資産とでは、向き合い方を分けて考える必要があります。
とはいえ、どの業者を選べばいいのか分からず比較疲れしてしまう人も少なくありません。そうしたときは、手数料体系やサポート対応の実績、運営年数など、複数の観点を並べて比較してみることをおすすめします。一度にすべてを決めようとせず、気になる業者をいくつか書き出して、条件を横並びで確認していくだけでも、判断はぐっとしやすくなるはずです。
複利で失敗する人・うまくいく人
失敗しがちなのは、短期間で結果を求めすぎて、値動きに一喜一憂した挙句に途中で解約してしまうパターンです。複利は「時間」という要素があってこそ力を発揮するため、途中でリセットしてしまうと効果が半減してしまいます。反対にうまくいっている人に共通するのは、相場が多少下がっても淡々と積立を続け、感情に振り回されずに運用を継続している点です。派手さはありませんが、これが一番の近道なのかもしれません。
複利を意識した資産運用の進め方
- いつまでにいくら必要か、大まかな目標を設定する
- 再投資が可能な運用商品・サービスを選ぶ
- まずは無理のない金額から積立をスタートする
- 年に1〜2回、運用状況を振り返る機会を作る
- ライフステージの変化に合わせて金額を見直す
よくある質問
Q. 複利効果はどれくらいの期間で実感できますか?
A. 一般的には5年〜10年程度続けたあたりから、増え方の違いを実感しやすくなると言われています。もちろん運用商品や利回りによって差はあります。
Q. 元本が減らないタイプの商品でも複利は使えますか?
A. 商品によります。定期預金などでも複利型を選べる場合がありますので、契約内容を確認してみてください。
Q. 複利運用に税金はかかりますか?
A. 運用益に対して課税されるのが一般的です。制度によって非課税枠が用意されている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
Q. 少額の積立でも複利効果はありますか?
A. はい。金額の大小よりも、再投資を続ける期間の長さが複利効果に大きく影響します。少額でも続けること自体に意味があります。
正直、このチェックリストを自分で埋めてみたとき、複利の話はもっと早く腹落ちさせておけばよかったなと感じました。同じようにモヤッとしている人は、mirai-tsumikiで具体的な内容を確認できますにも目を通しておくと、理解が早いかもしれません。
Q. 複利と単利、どちらの商品が多いですか?
A. 投資信託や株式の再投資型商品は複利に近い性質を持つものが多く、預金の一部にも複利型が用意されています。契約前にどちらの方式か確認しておくと安心です。
まとめ
複利は、派手な話題性こそありませんが、時間を味方につけることでじわじわと効果を発揮してくれる資産運用の基本と言えます。焦らず、自分のペースで長く続けられる仕組みを選ぶことが、結果的に一番の近道になるのかもしれません。数字だけを見ると地味に感じるかもしれませんが、続けた人にしか見えない景色があるのも複利の面白さと言えそうです。 もう少し詳しく知りたいときは、資産運用おすすめの方法まとめ!初心者はここから比較しよう や 資産運用と貯金、結局どっちがお得なの? が参考になるはずです。
※投資は自己責任です。本記事は個人の経験と見解であり、投資助言ではありません。